Mateteaと申します。2020年度に宅浪コミュニティのメンバーでした。
本記事では、
私が高専を休学して大学受験を決意した理由や休学までにあったことについて、
そして、高専という大学受験には縁のない環境から、完全宅浪で国公立大学に合格した経験をもとに、勉強方法や悩み、皆さんに伝えたいことを書こうと思います。
自己紹介
まず、私の経歴について簡単に説明します。
私は、中学校卒業後、工業高等専門学校(以下:高専)に入学しましたが、三年生の九月に高専を休学し大学受験に挑みました。しかし、どこの大学も合格できなくて休学を延長し浪人しました。
現在は、一年の浪人を終えて地方の国公立大学に在学しています。
大学受験のための休学のきっかけ
大学受験を考え始めたのは高専二年生の夏前からでした。しかし、しっかりと大学受験に向けて行動するようになったのは二年生の最後のほうでした。
なぜ、夏から始めなかったのか。これがきっかけにつながってくるところです。
高専は二年生の後期から実習や専門科目を本格的に勉強し始めます。実習というのは機械の動かし方であったりプログラムを組んだりですね。専門科目というのは工学に関する科目、工業力学や電気回路、製図などです。
二年生の前期までは、専門科目の基礎となるところを勉強していたので理系の勉強をしている、という感覚がほとんどありませんでした。
しかし、後期から本格的な勉強が始まり大学でやる勉強とほぼ同じ内容が始まると私はあることに気づきました。
この勉強は自分が中学校の頃考えていたものと違うということです。
私は何かを深く考えるのが好きです。数学のように、必ず答えがあるものではなく、昔の人は何を考えていたのかというような、今では解決することが難しく、いくつもの仮説が生まれるような事柄について考えることが好きです。高専でやっていた勉強は前者でした。
これに気づいたことがきっかけで、それまで「大学受験を検討する」にとどまっていたことが、「大学受験をしよう」になりました。
休学までにあったこと
きっかけにあるように大学受験をすることを決めましたが、こうなるとまず両親に話をしなければいけません。すごく反対されました。最初は聞く耳持たずでした。
休学に向けての交渉を始めたのが二年生の後半、12月ぐらいからでしたが、実際に休学の許可をもらったのは三年生の10月です。とても長かったですね。
休学の許可をもらえるまでは、高専の単位をとりながら大学受験の勉強もしていました。授業はほとんどきかず内職ばかり、定期試験も赤点ぴったりの点数を取ってぎりぎりの進級、今思い返してもすごく無茶なことをしていたと思います。
しかし、それにも限界が見えてきました。三年生になり、授業が進行してくるとそちらについていけなくなり、赤点ぎりぎりの点数さえ取れなくなってしまいました。座学以外の授業も増え、内職の時間も減りました。
それらに加えて両親の説得もしなければいけません。
私の精神はすり減り、受験勉強もほとんど中身のないものになってしまいました。そのような状態が10月まで続き、当時の担任の先生が私の両親と面談をしてくれました。それ以降、両親も休学のことを考えてくれるようになり、10月の下旬、ようやく休学がスタートしました。これが休学までにあったことです。
高専を休学をして他の進路に進む方へ
私は休学にあたって両親の理解を得られず、すごく苦労しました。ただ、今振り返ってみると休学までの期間は自分にとってすごく大きな経験であったし今にも活きていると感じます。それは、もがき苦しみながらも自分の決めたことに最後まで忠実でいれたからだと思います。
だから、進路変更を考える皆さんもすごく悩んで決めた答えであれば何があっても途中で曲げないという気持ちで突き進んでほしいと思います。そして、周りの人を頼ってください。先生や仲のいい人、たくさんいると思います。
なぜ宅浪を選んだのか。
まず初めに、大学受験に縁のない環境で、ただでさえ大学受験に関する知識がないのにも関わらず宅浪を選択した理由です。
一言でいうと、自分に自信があったからです。
言い換えると宅浪を選択したときは大学受験をまだ甘く見ていたからです。
高専は、全国的に知名度が高く、地域差はあるものの入学難易度は高い学校です。中学時代、私は塾に通わずに、比較的高成績で入学試験を突破しました。そのことをずっと引きづっていたのです。
自分は上位入学者だから大学受験でも通用する、通用しないわけがないと思っていたのです。ですから、現役で落ちた時は準備期間が短かっただけだと、浪人をして時間をかければ余裕だと思って宅浪を選択しました。
宅浪を始めて衝突した壁
自分に自信満々なまま宅浪が始まりましたが、早いうちにその自信は壊されました。
勉強が続かないのです。
そして、なかなか問題が解けるようにならなかったのです。
毎日勉強できると思って宅浪を始めるもすぐにさぼりだし、勉強計画もたてられずになんとなく勉強していました。
六月になってこれではまずいと思いました。そして自分を見つめなおしました。そこで初めて、大学受験に関しては私は人より何倍も後れをとっていることを自覚したのです。
気づくのが遅すぎたと思いながらも心を入れ替えて一からしっかり勉強しようとすべての教科を基礎の基礎からやり直す決心をしました。
どう勉強したか六月からまともに勉強を始めましたので、そこからやったことを書きます。
① 何月から何月のうちに何を終わらせなければならないのか、受験本番から逆算しておおまかな予定を立てた。
私の場合六月から九月は基礎固め、10月は基礎固めで足りなかった内容忘れかけていることを確実な知識に、11月から本番にかけて演習、といった感じです。
② ①をやったら、それぞれの期間の中でどの日までに何を終わらせるかを決める。
基礎固めの期間の、この日付までにこの参考書を3周する、といった具合に決めました。
③ あとはひたすら机に向かう。どうしても休みたい日は思い切って休もう。
私は、午前中ルールなるものを決めてました。午前中、勉強ができなかったらその日は勉強しちゃいけないというルールです。
継続のコツ
思い切って休む日を作る、というのもいいですがもう一つ。
ルーティンを作るということも役に立ちます。
私の場合だと、ランニングマシンをしているときは英単語を覚える、起きたら昨日覚えた単語を一つ一つ見返す、などです。
要は短時間の学習を生活に組み込むことです。朝起きたらスマホの通知を確認する方は多いと思いますが、それは皆さんの生活の一部なわけです。それを英単語の暗記とかでやってみると、意外に勉強が続きます。
高専を休学して宅浪で大学受験を目指す人たちへ
自分の宅浪生活を振り返って皆さんにアドバイスするとしたら、
まず一つ目はプライドを捨てること、二つ目はとにかく情報収集することです。
プライドを捨てる
プライドを捨てるというのは、本記事でも述べていますが、自分は高専に通っていたので勉強のポテンシャルがあるという勉強に対するプライドを捨てることです。つまり、大学受験の世界では、自分は最下位なのだと自覚してほしいです。
とにかく情報収集する
情報収集に関しては、相手を知ろうという意味合いが強いです。普通科の人たち、特に進学校の人たちは、入学当初から大学受験とは何なのかを教えられてきています。相手のことをすごくよく知っているんです。
だから、まずは相手をよく知ることだけでも、ほかの受験生と肩を並べられるくらいにまでなりましょう。インターネットや大学見学、模試、進学校に通ってる友人から話を聞くだけでも、かなりの情報が得られます。
プライドを捨てる、情報収集を怠らない、この二点を念頭に置いて進路変更の決断をしてほしいと思います。
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